酒のおはなし No.013 [2019.8.23]

私のワインの楽しみ方!ソーヴィニヨンブラン収穫体験


初めまして。横浜君嶋屋本店の池座です。
見た目の特徴としては年中ボーズ頭なので凄くわかりやすいかなと思います。 一人しかいませんし、今度髪型を変えようかなとも思っています…
昔から飲むことが大好きでお酒の仕事につきました。この年になって好きなことが仕事として出来ることに幸せを感じています。 この仕事について4年になりますが、昨年9月の中ごろに初めての経験をしました。なんだと思います?

葡萄の収穫

それは経験されている方も多いと思いますが葡萄の収穫のお手伝いです。 友達4人で長野県に葡萄の収穫のお手伝いに行こうという計画をたてていて朝6時に東京駅に集合。駅弁を買い遠足気分で電車に乗り込みました。 予定では葡萄の収穫は午前中のみというお話しだったので午後からは皆で観光でもしながらゆっくりしようというもので、ちょっとした旅行気分でした。 いざ現場に着いてみると一面葡萄畑。その日は天候にも恵まれ雲一つない景色が広がっていました。(本当に癒されるなぁ。)

葡萄


今回は白ブドウのソーヴィニヨンブランの収穫という事で収穫が初めての経験だった事もありやり方を教わり黙々と作業に没頭していました。 「葡萄を食べながら作業して下さい」と有りがたい言葉を頂いたのでつまみながら行いました。 「美味しい」甘みそして酸味も感じられ、これが生のソーヴィニヨンブランの味わいなのか。。そんな事を想いながら作業しているとあっという間に午前中が終了。 お昼を御馳走になり終わりかと思いきや前日大雨のせいで作業が中断したという事実を聞き、その分を本日行うという事で午後の部がスタート。16時ごろまで黙々と作業に集中。 今まで飲んでいるだけの私でしたが、ワインを飲むためには葡萄が必要で葡萄農家さんがいるから美味しいワインが飲めるわけで、本当に良い経験が出来ました。 帰り道、葡萄収穫について調べてみると意外とボランティアを応募しているところがあることにビックリ。 2018年の葡萄は僕が収穫したのか・・・そんな事を想いながら一つ楽しみが出来ました。

葡萄


お時間のある方は是非参加してみて下さい。
また参加してみようかな。



[横浜店]  池座


酒のおはなし
COLUMN

酒のおはなし No.012 [2019.8.5]

読みながら飲む話


初めまして、Kと申します。 当コラムのシリーズにて弊社の他の皆様がお酒に関しての熱い思いや素晴らしい知識を存分に語って下さっているので、小心者の私は同じ土俵には立たずにこそこそと脱線しようかと目論んでおります。

そこで、お酒絡みの小説の話。 無頼派でならした作家太宰治に「親友交歓」という短編があります。

かいつまみますと、作家である私のもとにある日、小学生時代の親友と名乗る男がひょっこり訪ねてきます。 その、「いいところがみじんもない男」に関して、私は限りなく記憶がないのですが男はお構いなしに、私には身に覚えのない二人の思い出話を語り、さらに調子のよいことをペラペラと話すのです。 酒を飲ませろとせがみ、私から酒(チビチビと嘗めるのを楽しみに取ってある秘蔵のウィスキー)を引き出すと水の如く喉に流し込んでは次から次に催促、飲み続けます。 「私は或る男と二人で酒を飲み、別段、喧嘩も何も無く、そうして少くとも外見に於いては和気藹々理に別れたというだけの出来事なのである。」と私が語る通り、この男、なんともうまい具合なのです。 あげくに毛布をくれだの女房に酌をさせろと喚きだすそんな男に、その日「軽薄なる社交家」であった私は、(ウィスキーが押し入れに何本残っているかなど勘定しつつ)ウィスキーを明け渡しながら、冷静に翻弄されるといった趣の少し弁解じみた姿勢で相対します。 男はいよいよ帰る段となり(まだ一本あるだろと私に言い)、最後のウィスキーを丸々一瓶受け取ると私の耳元で、「威張るな!」と言い放つのです。

太宰治


太宰治は自尊心や虚栄心、劣等感などを書かせたら右に出るものはいないと思います。 私が惜しいと思いつつも男にウィスキーを飲ませてしまうのにはある心が絡んでいて、男が私のもとを訪ねてきてとる態度にもある心が絡んでいます。 その心がどんな心なのかは是非、だらだらとお酒でも飲みながら「親友交換」を読んで頂ければと思います。お酒も人の心も複雑ですね。 酒のつまみにぴったりの苦笑いしながら読める小説の紹介でした。

お酒


ちなみに僕の友人は、訪ねてきた親友というのは私が自分で秘蔵の酒を飲むための理由付けをするためにでっち上げた架空の人物なのだという解釈をしていました。 面白い解釈だと思います。 お酒を飲むのに理由は要らないはずなのですが、時に、ついつい次の一杯に手を伸ばすために自分を許し、騙すための理由が必要な場合があるようです。 皆様にはそんな経験ありますか?僕にはあります。 ただ春の夜の夢のごとく、ふと我に返るといつの間にやら目の前にあったはずの酒が雲消霧散しているような、あやふやなお酒の飲み方が好きです。



[横浜店]  K


酒のおはなし
COLUMN

NEWS [2019.8.5]

【全店舗】夏期休業について


日頃より君嶋屋をご利用いただきまして誠にありがとうございます。
夏期休業につきましては、下記をご参照ください。店舗ごとに異なりますのでご注意下さい。
みなさまのご来店をお待ちしております。
※お届け・配送に関しては各店舗にご確認いただけますようお願いいたします。

横浜本店
*下記6日間夏期休業となります
8/11(日)12(月)14(水)15(木)18(日)19(月)
銀座店
*通常通り営業いたします
恵比寿店
8/19(月)はアトレ恵比寿休館日のため
休業となります