岡野亭の料理レシピ [2019.11]

  横浜君嶋屋マリアージュコラム No.009

柿の白和え


~「柿」を肴に~

秋も深まり「柿」が旬真っ盛りです。

柿の原産地は日本?中国? 諸説ありますが、一説には氷河期の終わりに中国大陸から渡来したとか。でも古くは縄文時代の遺跡から柿の種が発掘されていることから、原産地は日本と言って過言ではなさそうですね。 「古事記」や「日本書紀」、そして「延喜式」には柿の栽培方法が登場しており、奈良時代にはとても大切な食材だったようです。

柿はヨーロッパでも「KAKI」と呼ばれ、16世紀に日本に来たポルトガル人が、または18世紀に長崎の出島に来日勤務していた蘭館医が伝えたという記録があるそうです。ヨーロッパの市場に出回るようになったのは19世紀半ばになってからで、現在はスペイン、イタリア、フランスなどでも栽培が盛んです。南仏でも民家の庭先に植えられている光景が見られ、フルーツサラダやチーズに添えたり豚肉と一緒にポワレしたりと、スウィーツとしてもワインのお伴としても楽しまれているようです。

農林水産省のHPによると、柿はビタミンCやカロテン、カリウムなど、栄養が豊富で、風邪や生活習慣病、がんの予防、美肌や二日酔いにも効果があると紹介されています。

岡野亭も毎年秋になると柿の定番メニューが登場します。柿を味わえる時期は限られていますので、今の季節に是非お試しくださいね。特に飲んだ翌日は柿を食べましょう!

柿の白和え

材料

[ ペースト ]
絹豆腐 1/2丁
白胡麻ペースト 大匙2
煮切りみりん または砂糖 小匙1/2~1弱(柿の甘さを考慮して調整)
出汁 大匙1
薄口醤油 少々
塩 少々

[ 具 ]
柿 
蒟蒻 
いんげん

作り方

1) 豆腐をペーパーに包み、重しを乗せて30分水切りをする

2) 他の材料を入れてすり鉢で滑らかに仕上げる
柿の白和え
3) 蒟蒻をカットして、醤油を数滴入れた鰹出汁で煮る。

4) インゲンを茹で、冷めたらカットする。柿をカットする。

5) 具にペーストを合わせて出来上がり。ペーストが余ったら、蓮や里芋などと合えてみてくださいね!
柿の白和え

◆◆その他の料理◆◆
柿は代表的な秋の味覚のひとつ。「古事記」や「日本書紀」にも登場するなど奈良時代の頃から親しまれている(農林水産省広報誌aff 18年10号より)
≪柿とモッツァレラチーズのマリネ≫
【材料】柿、モッツァレラチーズ、塩、オリーブオイル、レモン汁少々、黒胡椒、ミントの葉
≪柿と大根の和え物≫
【材料】柿、大根、酢3、煮切りみりん1(または砂糖)、塩・薄口醤油を少々、ゆず果汁

おススメのお酒

トゥーレーヌ・アゼ・ル・リドー キュヴェ・コレット

トゥーレーヌ・アゼ・ル・リドー キュヴェ・コレット

(シャトー・ド・ラ・ロッシュ・アン・ロワール/AOCトゥーレーヌ・アゼ・ル・リドー、仏、ロワール地方)
熟した果実や蜂蜜のようなほんのりした甘みや樽香が料理と調和すると同時に、このワインに潜むシレックス土壌由来の心地よいミネラル感が柿の甘い果実味を上手く引き締めてくれます。
栗駒山 特別純米

栗駒山 特別純米

(千田酒造/宮城県)
「みやぎ・純米酒の県」の宮城が誇るササニシキ100%で造られる、淡麗辛口タイプの特別純米酒。米の穏やかでふっくらとした旨味が、柿やベースのペーストの味わいときれいに調和します。

 

岡野 のり子
[社長アシスタント・広報担当]
NO WINE NO LIFE のノムリエ主婦から2005年にお酒の業界へ
J.S.A.認定ワインエキスパート、SAKE DIPLOMA

 

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