酒のおはなし No.007 [2019.3.1]
お酒に強い人、弱い人の違いは?
お酒を楽しむうえで必要不可欠なアルコール分解酵素ですが、その分解活性能力は生まれた時から定められているようです。国税庁のHPに「お酒のおもしろゼミ」というお酒飲みにとって大変興味深くおもしろい掲載記事がありましたので、抜粋してご紹介します。
アルコールの分解は体内にある2つの酵素が受け持っています。
1つは体内に入ってきたエチルアルコールをアセトアルデヒドに分解するアルコール脱水素酵素、もう1つはその分解されたアセトアルデヒドを更に酢酸から最終的に炭酸ガスと水にまで分解するアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)です。
最初の分解で発生するアセトアルデヒドはとても有毒なので、これを分解するための2つ目の酵素ALDH2がとても大切です。ところが、このALDH2を体内にどのくらい持っているかは遺伝によるものなので、お酒に強い・弱いは生まれつきの体質ということになるのです。
そしてこのALDH2遺伝子は大きく3つのタイプに分かれ、人種によっても異なるそうです。
また日本人は、旧モンゴル系と新モンゴル系に分れ、新モンゴル系の弥生人の遺伝子を強く受け継いでいる人はお酒に弱く、
旧モンゴル系である縄文人の遺伝子を強く受け継いでいる人はお酒に強いと言われているそうです。
◆NN型⇒ALDH2の活性が高い遺伝子型 (お酒に強く顔色を変えずに飲める)
白人、黒人はほぼ100%、日本人を含む黄色人種(モンゴロイド系)は56%がこのタイプ。
※モンゴロイド系も本来は100%だったようですが、ある時突然変異的に活性をもたない人が出現して徐々に広まっていったそうです。
◆ND型⇒ALDH2の活性がNN型の1/16のしかない遺伝子型 (ある程度飲める。赤くなりやすい)
日本人を含む黄色人種(モンゴロイド系)の40%がこのタイプ
◆DD型⇒ALDH2の活性がない遺伝子型 (ほとんど飲めない=飲んではいけない)
日本人を含む黄色人種(モンゴロイド系)の4%がこのタイプ
また日本人は、旧モンゴル系と新モンゴル系に分れ、新モンゴル系の弥生人の遺伝子を強く受け継いでいる人はお酒に弱く、旧モンゴル系である縄文人の遺伝子を強く受け継いでいる人はお酒に強いと言われているそうです。
みなさんはどの遺伝子を受け継いでいますか? 私は多分、いえ間違いなくNN型の旧モンゴル系縄文人の遺伝子だと思われます(笑)
せっかく受け継いだ大切な酵素ですから無駄遣いをせず、いつまでも楽しくお酒をいただきたいと思います。
岡野 のり子[社長アシスタント・広報担当]
NO WINE NO LIFE のノムリエ主婦から2005年にお酒の業界へ
J.S.A.認定ワインエキスパート、SAKE DIPLOMA
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